『戦国武将の手紙を読む―浮かびあがる人間模様』小和田哲男(中公新書)
2010年
247頁
目次(収録作品)
武田信玄書状―山本勘助は実在した/北条早雲書状―ルーツを明かした手紙/浅井長政書状―戦国大名への道/森長可自筆遺言状―娘の嫁ぎさき/武田勝頼書状―長篠をめぐる攻防/石田三成判物―三成と左近/前田利家書状―政宗の首はつながった/魚津在城衆十二名連署書状―武士の死生観/長宗我部元親書状―四国の戦後処理/伊達政宗書状―家臣への報告書/徳川家康起請文―上杉謙信への接近/明智光秀自筆書状―光秀の発言力/上杉/謙信書状―少年への手紙/山中幸盛自筆書状―家臣への謝意/吉川経家自筆遺言状―名誉の切腹/豊臣秀吉自筆書状―おねへの私信/織田信長自筆書状―婿とはだれか/直江兼続自筆書状―関ヶ原前夜の情報戦/松永久秀自筆書状―梟雄の素顔/毛利元就自筆書状―わが半生を語る
戦国の武将たちは筆まめだった。合戦の前には各地の武将を味方につけようと調略の手紙を出し、平時にも年貢の取り立てや金の輸送などについて指示を出す。子どもの手習いを褒める手紙もあれば、兄弟相和すようにさとす家訓も書く。そして、死を覚悟した文面からは武将の心奥を覗くことができる。代表的な戦国武将の手紙二〇通を取り上げ、原文・翻刻・現代語訳をのせ、文章の内容や時代背景を解説する。
出典:中央公論新社公式サイト