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『こころの処方箋』河合隼雄(新潮文庫)

『こころの処方箋』河合隼雄(新潮文庫)

1998年
241頁




目次(収録作品)

1 人の心などわかるはずがない
2 ふたつよいことさてないものよ
3 100%正しい忠告はまず役に立たない
4 絵に描いた餅は餅より高価なことがある
5 「理解ある親」をもつ子はたまらない
6 言いはじめたのなら話合いを続けよう
7 日本人としての自覚が国際性を高める
8 心のなかの自然破壊を防ごう
9 灯台に近づきすぎると難破する
10 イライラは見とおしのなさを示す
11 己を殺して他人を殺す
12 100点以外はダメなときがある
13 マジメも休み休み言え
14 やりたいことは、まずやってみる
15 一番生じやすいのは一八〇度の変化である
16 心のなかの勝負は51対49のことが多い
17 うそからまことが出てくる
18 説教の効果はその長さと反比例する
19 男女は協力し合えても理解し合うことは難しい
20 人間理解は命がけの仕事である
21 ものごとは努力によって解決しない
22 自立は依存によって裏づけられている
23 心の新鉱脈を掘り当てよう
24 健康病が心身をむしばむ
25 善は微に入り細にわたって行なわねばならない
26 「耐える」だけが精神力ではない
27 灯を消す方がよく見えることがある
28 文句を言っているうちが華である
29 生まれ変わるためには死なねばならない
30 同じ「運命」でも演奏次第で値段が違う
31 ソウル・メーキングもやってみませんか
32 うそは常備薬 真実は劇薬 33 逃げるときはもの惜しみしない
34 どっぷりつかったものがほんとうに離れられる
35 強い者だけが感謝することができる
36 勇気にもハードとソフトがある
37 一人でも二人、二人でも一人で生きるつもり
38 心の支えがたましいの重荷になる
39 「昔はよかった」とは進歩についてゆけぬ人の言葉である
40 道草によってこそ「道」の味がわかる
41 危機の際には生地が出てくる
42 日本的民主主義は創造の芽をつみやすい
43 家族関係の仕事は大事業である
44 物が豊かになると子育てが難しくなる
45 権力を棄てることによって内的権威が磨かれる
46 権力の座は孤独を要求する
47 二つの目で見ると奥行きがわかる
48 羨ましかったら何かやってみる
49 心配も苦しみも楽しみのうち
50 のぼせが終るところに関係がはじまる
51 裏切りによってしか距離がとれないときがある
52 精神的なものが精神を覆い隠す
53 「知る」ことによって二次災害を避ける
54 「幸福」になるためには断念が必要である
55 すべての人が創造性を持っている

あとがき
三つの言葉 谷川俊太郎

「耐える」だけが精神力ではない。心の支えは、時にたましいの重荷になる。――あなたが世の理不尽に拳を振りあげたくなったとき、人間関係のしがらみに泣きたくなったとき、本書に綴られた55章が、真剣に悩むこころの声の微かな震えを聴き取り、トラブルに立ち向かう秘策を与えてくれるだろう。この、短い一章一章に込められた偉大な「常識」の力が、かならず助けになってくれるだろう。

出典:新潮社公式サイト

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