スポンサーリンク

『往生要集』源信(岩波文庫)

『往生要集』(上下)源信、石田瑞麿訳注(岩波文庫)
(書き下し文(訓み下し文)と注のみ。現代語訳、原文はない)

上巻

2003年
402頁

目次(収録作品)
大文第一 厭離穢土(地獄/餓鬼道 ほか)
大文第二 欣求浄土(聖衆来迎の楽/蓮華初開の楽 ほか)
大文第三 極楽の証拠(十方に対す/兜率に対す)
大文第四 正修念仏(礼拝門/讃歎門 ほか)
大文第五 助念の方法(方処供具/修行の相貌 ほか)

源信(942‐1017)は、第一章で八熱地獄の一つ一つの大きさ、業因等に触れ、その極苦の様をリアルに描いて罪の恐ろしさを思い知らせる。その上で、地獄に堕ちず極楽往生するには一心に仏を想い念仏する以外にないと説く。源信の影響は法然・親鸞の浄土教にうけつがれるが、とりわけ地獄思想は文学・絵画に深い影響をおよぼした。(全2冊)

本書表紙(カバー)より


下巻

2003年
297頁

大文第六 別時念仏(尋常の別行/臨終の行儀)
大文第七 念仏の利益(滅罪生善/冥得護持 ほか)
大文第八 念仏の証拠
大文第九 往生の諸行(諸経を明す/惣じて諸業を結ぶ)
大文第十 問答料簡(極楽の依正/往生の階位 ほか)

源信はあまたの仏典を引用しながら全体を十章に分け、本書を整然とした体系に作りあげた。執筆期間三か月余、源信の博識と思考の強靱さを窺わせる。がそれだけではない。第六章「別時念仏」臨終の人に念仏を勧める段は、仏典に拠ることなく、いままさに生命を終わろうとする人への源信の真情をせつせつと述べ、人の心を打たずにはおかない。

本書表紙(カバー)より


[関連]
『往生要集 全現代語訳』源信(講談社学術文庫)

『往生要集―日本浄土教の夜明け』源信(東洋文庫)

『新訳 往生要集 付詳註・索引』源信(法藏館)

『往生要集』源信(徳間書店)

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

Secured By miniOrange