『トランクの中の日本―米従軍カメラマンの非公式記録』ジョー・オダネル、聞き書き:ジェニファー・オルドリッチ、平岡豊子訳(小学館)
1995年
115頁
目次(収録作品)
戦争は終わった!そして日本へ。
「君の任務は上陸の模様をカメラにおさめることだ」
水平線に蟻のような黒い点々が現れ始めた。
あたりの空気はこげ臭く、空は淡い灰色にもやっていた。
その晩、招待を受けて市長宅を訪れた。
おもしろそうなものを見つけてはシャッターを切った。
「墜落した飛行士も気の毒な死者のひとりですよ」
福岡の海兵隊の新しい司令部ができることになった。
奇妙な老人の言葉を忘れずに。
なんとか現像してみよう。〔ほか〕
1945年、若い米軍の兵士ジョー・オダネルがヒロシマ、ナガサキほか焦土の日本を記録。非公式に私用カメラで撮った300枚のネガは帰国後、戦争のいまわしい記憶といっしょにトランクに入れ、封印された。
アメリカ国内の圧力で実現しなかった米スミソニアン博物館での幻の原爆写真展をここに再現。四半世紀を越えて注目を集める“核と戦争を考える”ロングセラー写真集。
アマゾン商品説明より