『太宰治全集』全10巻(ちくま文庫)
第1巻
1988年
505頁
目次(収録作品)
晩年
ダス・ゲマイネ
雌に就いて
虚構の春
狂言の神
第2巻
1988年
460頁
創生記
喝采
二十世紀旗手
あさましきもの
HUMAN LOST
灯篭
満願
姥捨
I can speak
富嶽百景
黄金風景
女生徒
懶惰の歌留多
葉桜と魔笛
愛と美について
第3巻
1988年
464頁
八十八夜
座興に非ず
美少女
畜犬談
ア、秋
デカダン抗議
おしゃれ童子
皮膚と心
春の盗賊
俗天使
兄たち
鴎
女人訓戒
女の決闘
駈込み訴え
老〈アルト〉ハイデルベルヒ
誰も知らぬ
善蔵を思う
走れメロス
古典風
盲人独笑
乞食学生
失敗園
一灯
リイズ
第4巻
1988年
439頁
きりぎりす
ろまん灯篭
東京八景
みみずく通信
佐渡
清貧譚
服装に就いて
令嬢アユ
千代女
新ハムレット
風の便り
誰
恥
第5巻
1989年
408頁
新郎
十二月八日
律子と貞子
待つ
水仙
正義と微笑
小さいアルバム
花火
帰去来
故郷
禁酒の心
黄村先生言行録
花吹雪
不審庵
昭和16年12月、日本は大きな戦争に突入した。「しかし、私は小説を書く事は、やめなかった。もうこうなったら、最後までねばって小説を書いて行かなければ、ウソだと思った…」(「十五年間」)。大戦の進行につれて文化統制が強化されるなかで、太宰ほど質の高い文学活動をした作家は、ほかにない。戦時下に成った作品群を収める。
出典:筑摩書房公式サイト
第6巻
1989年
450頁
鉄面皮
赤心
右大臣実朝
作家の手帖
佳日
散華
雪の夜の話
東京だより
新釈諸国噺
竹青
第7巻
1989年
449頁
津軽
惜別
お伽草紙
第8巻
1989年
541頁
パンドラの匣
薄明
庭
親という二字
嘘
貨幣
やんぬる哉
十五年間
未帰還の友に
苦悩の年鑑
チャンス
雀
たずねびと
男女同権
親友交歓
トカトントン
メリイクリスマス
ヴィヨンの妻
冬の花火
春の枯葉
戦争は敗れて終わった。太宰の文学の放つ妖しくなまなましい光芒は、戦後の人びとの眼にいっそう鮮明に映らずにはいなかった。彼は戦前においてすでに作家であった。終戦のとき、青森県金木の生家にいた太宰は、ただちに「パンドラの匣」を連載するとともに戦後の活動をはじめた。本巻には、その津軽疎開中に書いた全作品を収める。
出典:筑摩書房公式サイト
第9巻
1989年
545頁
母
父
女神
フォスフォレッスセンス
朝
斜陽
おさん
犯人
饗応夫人
酒の追憶
美男子と煙草
眉山
女類
渡り鳥
桜桃
家庭の幸福
人間失格
グッド・バイ
第10巻
1989年
471頁
田舎者
魚服記に就て
〔小説〕断崖の錯覚
もの思う葦
川端康成へ
人物に就いて
音に就いて
檀君の近業について
「晩年」に就いて
一日の労苦
心の王者
弱者の糧
青森
「晩年」と「女生徒」
小照
わが愛好する言葉
津軽地方とチエホフ
織田君の死
かくめい
小説の面白さ〔ほか〕
昭和10年発表の「もの思う葦」より死の直前の「如是我聞」に至る一切の随想、アフォリズムを収める。他に無名時代の秀作「断崖の錯覚」を初収録。
出典:筑摩書房公式サイト