1959年
288頁
目次(収録作品)
ビルマの竪琴
第一話 うたう部隊
第二話 青い鸚哥(インコ)
第三話 僧の手紙
ビルマの竪琴ができるまで
あとがき
解説 中村光夫
『ビルマの竪琴』余聞 平川祐弘
注解 牛村圭
いまだ戦禍のあとも生々しい昭和22年、子供雑誌「赤とんぼ」に連載された戦後文学の名作。
詠み継がれて106刷、250万部のロングセラー。ビルマの戦線で英軍の捕虜になった日本軍の兵隊たちにもやがて帰る日がきた。が、ただひとり帰らぬ兵士があった。なぜか彼は、ただ無言のうちに思い出の竪琴をとりあげ、戦友たちがが合唱している“はにゅうの宿”の伴奏をはげしくかき鳴らすのであった。
戦場を流れる兵隊たちの歌声に、国境を越えた人類愛への願いを込めた本書は、戦後の荒廃した人々の心の糧となった。用語、時代背景などについての詳細な注解を付す。
毎日出版文化賞、文部大臣賞を受賞。アマゾン商品説明より