『自省録』マルクス・アウレーリウス、神谷美恵子訳(岩波文庫)
2007年
327頁
著者はローマ皇帝で哲人.蕃族の侵入や叛乱の平定のために東奔西走したが,僅かにえた孤独の時間に自らを省み,日々の行動を点検し,ストアの教えによって新なる力をえた.本書は静かな瞑想のもとに記されたものではあるが,著者の激しい人間性への追求がみられる.古来,もっとも多く読まれ,数知れぬ人々を鞭うち励ました書.
あたかも一万年も生きるかのように行動するな.生きているうちに,許されている間に,善き人たれ──ローマ皇帝でストア派の哲人マルクス・アウレーリウス(121-180).多端な公務に東奔西走しつつ,透徹した目で自らを内省した記録は,古来,数知れぬ人々の心の糧となってきた.神谷美恵子の清冽な訳文に,新たな補注を加えた.(改版)
出典:岩波書店公式サイト