2005年
256頁
定価:1,250円
目次(収録作品)
猫が物いう話/猫の踊/堤燈小僧/妖怪断章/渡辺綱右衛門/一念/物見/碁/仕舞扇/碁盤/朝顔/物いう小箱/生仏/機転/市村奴/木枯/唐崎の松/気の抜けた話/幽霊/小刀/昼日中/老賊譚/うらおもて/彦右衛門と狸/夢/都へ上った青年/その人/失った金包/鈴/猫/山の中で見た家/衝立の女/不思議な絵筆/竹林会図/瓢箪/霊芝寺/竹の枝/居酒屋/桃/弟子/再会/地から出た白銀/丸薬/人梯子
読むことと、書くことと――生涯をこの2つに凝集し、膨大な資料の渉猟と丹念な読み込みから、世に名高い森史学は生まれた。そのかたわら、資料から離れ、虚実の間に筆を遊ばせるかのような本書収載の珠玉の小品が書かれた。『怪談』を愛してやまなかった著者が、「八雲に聴かせたい」との思いで書き綴った怪異談、中国の説話に想を得た作品など、44篇を収める新編集の増補版。
出典:講談社BOOK俱楽部