『ゲノム革命がはじまる―DNA全解析とクリスパーの衝撃』小林雅一(集英社新書)
2019年
240頁
目次(収録作品)
第1章 ゲノムから私たちの何が分かるのか?-遺伝子検査ビジネスの現状と課題
(遺伝子で結婚相手を選ぶ時代/DTCの始まり ほか)
第2章 ゲノム編集とは何か?-生物の遺伝情報を自在に書き換える技術の登場
(ゲノム編集でハゲが治る?/偶然に頼った初期の遺伝子操作技術 ほか)
第3章 見えないゲノム編集食品
(知らぬ間に食卓に上るゲノム編集食品/米国人はすでにゲノム編集食品を口に入れている ほか)
第4章 科学捜査と遺伝子ドライブ、そして不老長寿―ゲノム技術は私たちの社会と生態系をどう変えるか
(未解決事件にも寄与するDNAデータベース/DNA家系図サイトとは ほか)
おわりに―ゲノム編集は二一世紀の優生思想につながるのか
「ゲノム技術」が当たり前になる時代。私たちの生活には、どんな影響があるのか?
ゲノムとはDNAに記された全遺伝情報である。その解析と利用が今、急ピッチで進んでいる。遺伝子検査サービスに、がんゲノム医療、ゲノム編集食品、さらには刑事事件の捜査や生態系の改変まで……。それはまさに「ゲノム革命」とも呼べる劇的な展開だ。
特にゲノム編集では、画期的な治療法の開発や農作物の品種改良が進む一方で、安全性や倫理問題など深刻な懸念も噴出している。
本書は、その全貌を描き出し、生殖医療や食糧、環境問題など、さまざまな分野に波及するゲノム革命の光と影を論じる。出典:集英社新書公式サイト