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『星の牧場』庄野英二(理論社)

『星の牧場』(ほしのまきば)庄野英二、絵:長新太(理論社)

再刊2003年(初出1963年)
294頁




故郷の牧場に帰ってきたモミイチは、出兵していた時の病によって記憶喪失になっていた。また、部隊で可愛がっていた軍馬ツキスミの蹄の音が、ときどき彼の耳には聞こえてくる。ある時、山の奥から馬の蹄の音が聞こえてきたので、モミイチは山の奥へ奥へと入っていった。そこで、山でいろいろな仕事をしながら楽しく暮らす「ジプシー」のひとり「クラリネット」と出会う。それから、ヴァイオリンの少女、ティンパニ、チューバ等々ほかのジプシーとも出会い交流するようになる。

上記のような筋で、これ以上はネタバレになるので書かない。「戦争」を空想的な児童文学として描いた稀有な作品だろう。なかなかよい。

ただ、小中学生では本作品は鑑賞はできないと思う。(「鑑賞」できなくとも、立派な読書体験なのでもちろん読んでもよい。)

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