『新・全訳 須恵村―日本の村』ジョン・F・エンブリー、田中一彦訳(農山漁村文化協会)
2021年
429頁
目次(収録作品)
第1章 歴史的背景
第2章 村の組織
第3章 家族と世帯
第4章 協同の慣行
第5章 社会階級と社会集団
第6章 個人の生活史
第7章 宗教
第8章 須恵村の社会組織における注目すべき変化
付録
1 経済基盤
2 家計費
3 納税を奨励する会議でのスピーチの概要
4 阿蘇部落で溺死した少年の四十九日法要での深田村の真宗僧侶による講話の要約
5 神道の祝詞と神主の講話
参考文献
ジョン・フィ・エンブリー関連年譜
「非農民の農民発見」として――訳者後書き 田中一彦
新・全訳への付録
「協同」の村・須恵村 エンブリーのスナップ 1935~1936年
索引
太平洋戦争開戦の5年前、熊本県須恵村(現あさぎり町)覚井集落に居を構え、約1年間村を調査したアメリカ人社会人類学者が、田植えなどの協同活動「かったり」や任期制の世話人「主どうり」などボスのいない自治の仕組み、家族構造や教育、宗教、行事などむらの全貌を克明に記録。帰国後の1939年に刊行された“Suye Mura:A Japanese Village”は英語圏における戦前随一の日本農村研究となり、ルース・ベネディクトのベスト&ロングセラー『菊と刀』(46年)の重要な参考資料となった。刊行後80年を経て全容を現す幻の名著。
出典:農山漁村文化協会 田舎の本屋さん