2021年
344頁
目次(収録作品)
小説
電報
老夫婦
二銭銅貨
豚群
橇
渦巻ける烏の群
穴
パルチザン・ウォルコフ
岬
前哨
瀬戸内海のスケッチ
随想
小豆島
戦争について
入営前後
自画像
入営する青年たちは何をなすべきか
短命長命
四季とその折々
黒島伝治の思い出 壺井繁治
解説――移動と越境の文学として 紅野謙介
動員された兵士、貧しい農民、民衆の哀しさを、抑制された文体と素朴なユーモア、見事な構成により短篇小説、随筆にまとめた作家・黒島伝治(1898-1943)。「渦巻ける烏の群」「橇」をはじめとする作品は、異国への越境を強要され、シベリアの大地を這う兵士達の抵抗の叫びから成る戦争文学の名作である。作品18篇を精選。
本書表紙(カバー)より