『「第三者委員会」の欺瞞―報告書が示す不祥事の呆れた後始末』八田進二(中公新書ラクレ)
2020年
253頁
目次(収録作品)
第1章 第三者委員会の呆れた実態―報告書、それを生み出した組織の正体が見える
(説得力なし。「書き直し」を命じられたザンネンな作文/大学教育を揺るがす事態に切り込むことができたのか ほか)
第2章 報告書21通の「通信簿」を公開する
(「格付け」はこうして行われた/日弁連ガイドラインが語るもの ほか)
第3章 「失われた10年」に誕生し“禊の道具”と化した
(第一号は、あの山一だった/のちに逮捕された経営者を「擁護」したフタバ産業事件 ほか)
第4章 会計のプロから第三者委員会への「提言」
(会計監査に似る第三者委員会/あらためて「第三者」とは何か ほか)
厚労省の毎月勤労統計
東京医大の入試差別
日大アメフト部の反則
朝日新聞の捏造
東芝の不適切会計……。
真相究明どころか追及からの”隠れ蓑”!?不祥事を起こした企業や行政組織が、外部の専門家に委嘱して設置し、問題の全容解明、責任の所在の明確化を図るはずの「第三者委員会」。だが、真相究明どころか、実際は関係者が身の潔白を「証明」する? 禊のツール〟になっていることも少なくない。調査中は世間の追及から逃れる?隠れ蓑〟になり、ほとぼりも冷めかけた頃に、たいして問題はなかった――と太鼓判を押すような報告書もあるのだ。第三者委員会を徹底分析する。
出典:中央公論新社公式サイト