2021年
267頁
目次(収録作品)
PART1 教えの本質の象徴化
(十字架と法輪―諸宗教のシンボルマーク/空と偶像禁止―見えない神をどう描くか/三位一体と三神一体―絶対存在の奥義)
PART2 開祖と聖人の生と死
(降誕―クリスマスと灌仏会の図像/開祖の生涯―キリスト伝と絵因果経/死と復活―涅槃図と受難劇 ほか)
PART3 神々のバリエーション
(聖なる母―ヴィーナス、イシス、マリア、観音/天界の王族―ギリシア神話/インド神話の神々/異形の神々-ラー、パーン、ジャガンナータ ほか)
PART4 儀礼と修行の可視化
(求道の階梯―十牛図と天路歴程/大宇宙と小宇宙の照応―曼荼羅、キリスト、カパラー/戦いか和合か―神と悪魔、陰陽、錬金術 ほか)
PART5 聖なる空間をレイアウトする
(神殿と聖地―神の住まい、歴史の記念/祈りと修行の場―寺院、教会堂、モスク/塔と宇宙樹―仏塔、ミナレット、ユウドラシル ほか)
PART6 根源的驚異と畏怖の喚起と
(原初の怪獣―レビヤタン、ドラゴン、竜/世界と自己の起源―天地創造と輪廻する主体/死と終末―洪水、劫火、闇と光)
十字架、仏像、モスク、曼荼羅、地獄絵図、神話の神々、竜――。シンボルマークや聖なる空間、絵画、彫刻、映画などによって形成された「イメージ」は、教義と並ぶ宗教の重要な特徴だ。それを分析する技法が宗教図像学である。本書では、ユダヤ教、キリスト教、仏教をはじめ、世界の主な宗教の図像学的知識を一挙解説。「天界の王族」「聖なる文字」などのトピックごとに、奥深い宗教文化の魅力を余すことなく紹介する。
出典:中央公論新社公式サイト