『オーウェル評論集』ジョージ・オーウェル 、小野寺健編・訳 (岩波文庫)
1982年
376頁
目次(収録作品)
なぜ書くか
絞首刑
象を撃つ
チャールズ・ディケンズ
鯨の腹の中で――ヘンリー・ミラーと現代の小説
書評――アドルフ・ヒットラー著『わが闘争』
思いつくままに
ラフルズとミス・ブランディッシュ――探偵小説と現代文化
英国におけるユダヤ人差別
P.G.ウドハウス弁護
ナショナリズムについて
出版の自由――『動物農場』序文
オーウェル(1903-50)といえば、まっさきに人は『動物農場』『1984年』を想いうかべるだろう。だが30年代から戦後にかけて展開された活発な評論活動を忘れてはならない。文学・政治・社会現象・植民地体験など多岐にわたる対象に深く切り込む彼のエッセイを貫くのは、自律的知識人に固有の、精神の強靭さと心の優しさだ。
12篇を精選。本書表紙(カバー)より