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『認知症世界の歩き方』筧裕介(ライツ社)

『認知症世界の歩き方』筧裕介(ライツ社)

2021年
264頁




目次(収録作品)

1 認知症世界の歩き方「認知症のある人が生きている世界」がわかる13のストーリー
記憶のトラブル
乗るとだんだん記憶をなくす ミステリーバス―自分のしたことを忘れてしまうのは、なぜ?
視界も記憶も同時にかき消す深い霧 ホワイトアウト渓谷―同じものを何度も買ってきてしまうのは、なぜ?
誰もがタイムスリップしてしまう住宅街 アルキタイヒルズ―あてもなく街を歩き回ってしまうのはなぜ?
メニューも名も料理もない名店 創作ダイニングやばゐ亭

五感のトラブル
イケメンも美女も、見た目が関係ない社会 顔無し族の村―人の顔がわからなくなるのは、なぜ?
目の前に突如現れる落とし穴、水溜り、深い谷 サッカク砂漠―歩くのが怖くなってしまうのは、なぜ?
熱湯、ヌルッ、冷水、ビリリ、入浴するたび変わるお湯 七変化温泉―大好きだったお風呂を嫌がるのは、なぜ?
人面樹、無人の森から聞こえる歌声、動きだす枝 パレイドリアの森―急に驚いたり不思議な行動をとるのは、なぜ?

時間・空間のトラブル
時計の針が一定のリズムでは刻まれない トキシラズ宮殿―コンロの火を消し忘れてしまうのは、なぜ?
一本道なのになかなか出口にたどり着かない 服ノ袖トンネル―同じ服ばかり着たがるのは、なぜ?
距離も方角もわからなくなる 二次元銀座商店街―地図があっても迷子になるのは、なぜ?

注意・手続きのトラブル
ヒソヒソ話が全部聞こえて疲れてしまう カクテルバDANBO―人の話を集中して聞けないのは、なぜ?
記憶、計算、注意、空間……支払いに潜む数々の罠 カイケイの壁―レジですごく時間がかかるのは、なぜ?

2 認知症とともに生きるための知恵を学ぶ旅のガイド
DEPART 新しい旅へ踏み出す
TEAM UP 旅の仲間をつくる
ARRANGE 旅の支度をととのえる
ENJOY 旅路を楽しむ
RESET ひと休みする
PASS ON 思いを伝える

なかなか理解してもらえずに困っていた「認知症のある方が実際に見ている世界」がスケッチと旅行記の形式で、すごーくわかる!
まるで「ご本人の頭の中を覗いているような感覚」で、認知症のことを楽しみながら学べる一冊です。

これまでに出版された本やインターネットで見つかる情報は、どれも症状を医療従事者や介護者視点の難しい言葉で説明したものばかり。
肝心の「ご本人」の視点から、その気持ちや困りごとがまとめられた情報が、ほとんど見つからないのです。
この大切な情報が不足していることが原因で、認知症に関する知識やイメージに偏りが生まれ、ご本人と、周りの方の生きづらさにつながっています。
「困っていることはあるのに、自分の口で言ってもうまく説明できない」という、ご本人の気持ち。
「本人に何が起きているのかわからないから、どうしたらいいのかわからない」という、周りの方が抱える気持ち。
そのすれ違いを、少しでも減らすことができないか。
認知症のある方ご本人に起こっていること、ご本人が感じていることをより多くの人に理解してもらいたいというのが、この本をつくった一番の思いです。

アマゾン商品説明より


[関連]
『認知症世界の歩き方 実践編―対話とデザインがあなたの生活を変える』筧裕介(2023・issue+design)

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