『ナショナリズムの美徳』ヨラム・ハゾニー、解説:中野剛志・施光恒。庭田よう子訳(東洋経済新報社)
2021年
286頁
目次(収録作品)
[巻頭解説]不寛容な「リベラリズム」、多様性を尊重する「国民国家」(中野剛志)
序章 ナショナリズムへの回帰
【第1部 ナショナリズムと西洋の自由】
第1章 世界秩序の2つのビジョン
第2章 ローマ教会と帝国としてのビジョン
第3章 西洋のプロテスタント構造
第4章 ジョン・ロックとリベラル構造
第5章 不信を抱かれたナショナリズム
第6章 帝国主義としてのリベラリズム
第7章 リベラリズムに対するナショナリストからの提案
【第2部 国民国家とは何か】
第8章 政治哲学の2つのタイプ
第9章 政治秩序の基盤
第10章 国家はどのように生まれたのか?
第11章 事業と家族
第12章 帝国と無政府状態
第13章 秩序原則としてのネイションの自由
第14章 国民国家の利点
第15章 連邦という解決策の虚構
第16章 中立国という虚構
第17章 ネイションの独立の権利?
第18章 国民国家からなる秩序の諸原則
【第3部 反ナショナリズムと憎悪】
第19章 憎悪はナショナリズムへの反論か?
第20章 イスラエルに対する誹謗中傷活動
第21章 イマヌエル・カントと反ナショナリズムのパラダイム
第22章 アウシュヴィッツの2つの教訓
第23章 第三世界とイスラムの非道な行為が見過ごされているのはなぜか?
第24章 イギリス、アメリカ、その他気の毒なネイション
第25章 帝国主義者はなぜ憎むのか
終章 ナショナリズムの美徳
[巻末解説]グローバリズムを乗り越えるための必読書(施光恒)
トランプ政権の外交基盤となり、アメリカ保守主義再編や欧州ポピュリズムに大きな影響を与えた問題作!
自由と民主主義を守るのは国民国家であるとして、誤解されがちなナショナリズムの価値観を問い直していく。
その一方で、リベラリズムのパラダイムは、専制や帝国主義と同じだと警鐘を鳴らす。
ナショナリズムと国民国家400年の歴史を再評価する括目に値する1冊。
中野剛志、施光恒の両氏によるダブル解説付。出典:東洋経済STORE