『公共哲学―政治における道徳を考える』マイケル・サンデル、鬼澤忍訳(ちくま学芸文庫)
2011年
432頁
目次(収録作品)
第1部 アメリカの市民生活
(アメリカにおける公共哲学の探求/個人主義を超えてー民主党とコミュニティ/手軽な美徳の政治 ほか)
第2部 道徳と政治の議論
(州営宝くじに反対する/教室でのコマーシャル/公共領域をブランド化する ほか)
第3部 リベラリズム、多元主義、コミュニティ
(道徳性とリベラルの理想/手続き的共和国と負荷なき自己/成員資格としての正義 ほか)
経済格差、幇助自殺、アファーマティブ・アクション、妊娠中絶など。容易に答えの出せないこれらの問題を考えるために、私たちの社会はどのような思想的基盤を必要とするのか? 個人の権利と選択の自由のみを絶対視して、政治は道徳に対して中立であるべきなのか? ハーバード大学の人気講義で話題のM・サンデル教授は、本書で多様な問題を論じつつその思想的背景を分析し、今日の多元的な世界における公共の正義は、コミュニティがもつ「善」と道徳によっても支えられるべきであると説く。
出典:筑摩書房公式サイト