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『倫理学としての政治哲学―ひとつのレオ・シュトラウス政治哲学論』石崎嘉彦(ナカニシヤ出版)

『倫理学としての政治哲学―ひとつのレオ・シュトラウス政治哲学論』石崎嘉彦(ナカニシヤ出版)

2009年
412頁



L.シュトラウスの政治哲学の核心に迫り、その近代性批判の観点から、現代に知恵と節度の徳を回復させる政治哲学の復権を図る。

出典:ナカニシヤ出版公式サイト


目次(収録作品)

序章 自然権をめぐる争点  

1 「神の死」と第二の洞窟
2 「三つの抗争」とポスト近代の弁証法
3 対話の精神と友愛としての倫理性

第一部 レオ・シュトラウス政治哲学素描
第一章 シュトラウス二十一世紀に蘇る――新たな視点からの理論‐実践問題――
1 レオ・シュトラウスの衝撃
2 思想史の研究者かそれとも哲学者か
3 思想史研究者としてのシュトラウス

第二章 シュトラウス政治哲学と古典回帰の問題――『ホッブズの政治学』への「序文」からの一考察――
1 社会科学から政治哲学への最初の歩み
2 自然権理論と政治哲学
3 近代合理性の危機とホッブズ政治哲学研究
4 神学‐政治問題と政治哲学
5 古代人‐近代人論争
6 近代政治哲学の創始者をめぐる問題

第三章 社会科学と歴史の思考を超えて
1 常識的世界と歴史の概念
2 歴史の概念と政治哲学
3 古典の読解をとおした近代性の超克
4 古典研究と自然権理論

第四章 自然権理論の現代的意義
1 自然権否定と近代性の危機
2 近代自然権理論の自然概念
3 コンヴェンショナリズムと古典的自然権理論
4 失われた自然的正の再興のために

第五章 自然権理論とエソテリシズム
1 エソテリシズムと著述技法
2 秘教的著述技法と哲学的対話の可能性
3 「科学」と「歴史」を越えるために

第六章 古典的著述との対話と古典的合理主義――『僭主政治について』の著述の技法――
1 風変わりな著作物
2 クセノフォンとファーラービー
3 『僭主政治について』の著述の技法
4 著述技法と古典研究の可能性
5 近代的合理性と古典的合理性

第二部 倫理学としての政治哲学の可能性
第七章 「明晰判明」と実践の哲学
1 「明晰判明」であることへの懐疑
2 自然と人為あるいは「真実」と「嘘」
3 「明晰判明」と近代合理性――あるいは「幾何学の精神」――
4 「幾何学の精神」と数学的自然学――あるいは近代性の「第一の波」――

第八章 科学の危機と政治哲学――社会科学の問題――
1 マキアヴェッリ的解決から経済主義的解決へ
2 自然権の忘却と歴史の観念
3 歴史意識と進歩の観念
4 社会科学のエートス論と自然権の理論

第九章 市民社会の徳と節度の倫理
1 実直さと節制の徳
2 市民社会の徳としての「実直さ」
3 節制の徳――古代と近代――
4 末人的世界を超え行くために

第三部 現代の政治哲学的諸問題
第十章 自然権の思想とポストモダンの社会理論
1 ポストモダンの自然権理論
2 環境倫理の諸問題と自然的正の理論
3 新たな宇宙論と自然権理論の新地平

第十一章 社会哲学から政治哲学へ
1 新たな自然権理論による共同体論の試み
2 社会哲学と政治哲学
3 近代性の共同体論
4 来るべき時代の共同体論のために
5 共同体の再興のために

第十二章 来るべき時代の哲人統治と政治哲学の課題
1 恐怖の時代の政治哲学のために
2 グローバル化のなかで問われていること
3 哲学の政治化あるいは道具化
4 哲学は政治といかに付き合うべきか

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