2023年
384頁
目次(収録作品)
1
神と仏
聖徳太子と夢殿
奈良の聖たち
山岳仏教と密教
慈覚大師と山の念仏
理源大師と大峯修験道
2
空也と茶筅
橋の勧進
物詣と巡礼
熊野信仰と阿弥陀如来
勧進聖、西行と重源
3
能声の念仏と法然・親鸞
明恵上人と華厳縁起絵巻
法燈国師の念仏と虚無僧
円覚上人道御と壬生狂言
一遍の遊行と踊念仏
日蓮の神性と人間性
4
南北朝史と山伏
室町時代の仏教と神道
一休禅師と『狂雲集』
真盛上人と常念仏
中世の禅宗と放下・暮露
5
弾誓上人の仏頭伝授
袋中上人と『琉球神道記』
お国歌舞伎と念仏踊
円空と庶民の仏教
木喰行道の島渡り
神仏分離と庶民信仰
聖徳太子から明治の廃仏毀釈にいたる仏教の流れを、民衆の信仰の視点で辿る
6世紀に大陸より伝来した仏教は、早くから日本人固有の宗教観と結びついてきた。空海・日蓮・親鸞・一遍のような宗祖だけでなく、空也・円空・木喰などの遊行僧をはじめ、熊野信仰や修験道などの山岳宗教、そして高野聖、山伏、放下など無名の民間僧に注目し、その歴史を辿る。どの時代でも根底にあるのは、庶民による信仰だった。明治の排仏毀釈を経て、現代へと至る長大な歴史に、仏教民俗学の泰斗が新たな光を当てる。
出典:KADOKAWA公式サイト
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『日本人の仏教史』五来重(1989・角川選書)
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