『当事者たちの証言で追う 北朝鮮・拉致問題の深層』鈴木拓也(朝日新聞出版)
2024年
240頁
目次(収録作品)
第1章 拉致の目的は工作員養成
第2章 拉致被害者が強いられる隔離生活
第3章 北朝鮮のずさんな調査
第4章 嘘を暴いた帰国者の証言
第5章 拉致問題の象徴「横田めぐみさん」
第6章 ストックホルム合意の舞台裏
第7章 拉致問題の解決に向けて
北朝鮮との水面下の接触は続いていた!
日本人被害者5人の帰国から21年。交渉は停滞したままと思われていた2023年、政府高官が東南アジアのある都市に極秘渡航し、朝鮮労働党関係者と接触していた。
数年前に外務省と北朝鮮の秘密警察「国家安全保衛部」とのパイプが途絶えた後、内閣官房の関係者が第三国で北朝鮮側と断続的に接触し、政府間協議の本格的な再開への意思を探り合ってきたのだ。岸田首相の「ハイレベル協議」発言と北朝鮮の外務次官談話は、5月の日朝接触とタイミングが重なる。
「拉致問題は解決済み」との態度を変えない一方、米韓と対立する北朝鮮は日本との対話を探っている。2024年1月1日に起きた能登半島地震被害を受け、北朝鮮の金正恩書記長が岸田首相に見舞いの電報を送った。これは一体何を意味するのか?
蓮池薫氏、田中均氏らキーパーソンたちが語る交渉の舞台裏と拉致問題の行方を追ったノンフィクション。解説=斎木昭隆・元外務省事務次官(2002年と2004年、政府調査団として訪朝)
出典:朝日新聞出版公式サイト