2017年5月29日第1版第1刷発行
253頁
定価:946円(税込)
目次(収録作品)
序章 変容する「死」の風景―孤独、矛盾、そして安心
第1章 臨死体験、生まれ変わりへの興味―「死」を探究する
第2章 「縁」をいかに結び直すか―『先祖の話』と個人の救済
第3章 『古事記』の死生観―本居宣長と平田篤胤の安心
第4章 怨霊と鎮魂―悪しき霊をいかに救うか
第5章 星になる、風になる―「草木国土悉皆成仏」の思想
終章 「死」と「史」と「詩」―ディープエコロジーと自分史
宮沢賢治、遠藤周作、三島由紀夫、柳田國男、折口信夫、新海誠、本居宣長、平田篤胤らの議論から、日本神話、怨霊思想、和歌の生命力、アニミズム的発想、自分史的観点までをふまえつつ、「死」と「日本人」の関係を結び直し、現代の「安心」を求める意欲作。
著者は、宗教学、民俗学などが専門の学者。
本書は日本人の死生観を論じたもの。
書名の「日本人は死んだらどこへ行くのか」についての答えは書かれていない。
前半の『銀河鉄道の夜』や「シン・ゴジラ」を論じたあたりは、そこそこ興味深かったが、全体的にはいま一つ。