1991年
202頁
目次(収録作品)
根岸
藍碧の岸の思い出
外来語所感
伝統と進取
偶然の産んだ駄洒落
祇園の枝垂桜
書斎漫筆
青海波
偶然と運命
飛騨の大杉
一高時代の旧友
東京と京都
自分の苗字
故浜田総長の思出
回想のアンリ・ベルクソン
岩下壮一君の思出
音と匂
小唄のレコード
上高地
かれいの贈物
秋
秋の我が家
ある夜の夢
岡倉覚三氏の思出
解説(菅野昭正)
『「いき」の構造』で知られる哲学者九鬼周造(1888‐1941)は、また情趣に満ちた味わい深い随筆の書き手でもあった。敬愛していた岡倉天心の思い出と母への慕情とが幼い日の回想のうちに美しく綴られた「根岸」「岡倉覚三氏の思い出」、偶然論を語りながら人生の無常に思いをはせる「青海波」など、24篇を精選した。
本書表紙(カバー)より