『「知」のソフトウェア―情報のインプット&アウトプット』立花隆(講談社現代新書)
昭和59年(1984)3月20日初版発行
236頁
著者は、ジャーナリスト。
本書は、雑誌『本』(講談社)に「情報のインプット&アウトプット」と題して連載したもの(1983)を加筆しまとめたもの。
いかに情報を収集・整理し、それをアウトプットに繋げるかについて述べた本。
かなり古い本なので、パソコン・インターネットが普及した現在では役立たない部分もある。
普遍的に通じる知恵が随所に語られているので、今も読む価値がある。
ゆえに、30年以上も経つのに版を重ねているのだろう。
気が付いたことなどを記す。
「市販のスクラップブックはバラバラにできない」(p.24)とあるが、この当時はなかったのかもしれないが、バラバラにできる製品はある。
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(p.186)で触れている本は、『青春漂流』として刊行された。
本の選び方、学び方について入門書を数冊よんで、中級の本に進むのがよいと指南している(p.96~)。
が、これには注意が必要である。たしかに、ジャーナリストのような仕事、学校の勉強や資格取得の勉強、もしくは仕事で知識のない分野を学ばなければならなくなったような場合は、この方法でよいが、教養のための読書には、よくない。逆に、いかに中身の乏しい入門・初級と名乗る書を読まないかが、重要である。