1973年8月31日初版発行
211頁
著者は、評論家、国文学者(江戸文学専攻)。(1992-2004)
書名の通り、情報整理と分かりやすい文章の書きかたを指南している本。
古い本だが、今も読む価値があるおすすめの良書。達意の文章で考え方や具体的な工夫を示していて内容が濃い。
同系統の本に『知的生産の技術』梅棹忠夫(岩波新書)があるが、本書の方がよい。
現代に多く刊行されている同内容の本は本書の焼き直しというか、粗製の再生産である。
特に膝を打った箇所。
(p.86)
井戸端会議の達者な人は、情報量には乏しくないけれども、その整理・管理が自我流に頭の中に入っているだけなので、せっかくの情報が噂のレベルより先に進むことができない。
[筆者注]
ダーマトグラフが紹介されている(p.68)が、文字の透過性、目立ちやすさそのほか蛍光ペン(マーカー)の方が優れているからマーカーとしては使わない方がよい。当時は、蛍光ペンが普及していなかったのだろう。
情報カードについても書かれているが、それについては、下記のサイトが有益である。
Pile of Index Cards (リンク切れ)
「PoIC : 情報カードの積み重ね」(技術評論社のサイト)
[関連]
『続 考える技術・書く技術』板坂元(1977・講談社現代新書)