2012年11月15日初版発行
197頁
タイトルの通りの本。
本文・現代語訳は二段組みで、脚注ではなく文末に注をまとめ読みやすくきれいな構成。
訳文は敬語もしっかり訳されかつ日本語としてもこなれていてよい。
注も詳しく、「付録」には、『竹取物語』に関連する「仏説㮈女祇域因縁教」「仏説月上女教」や万葉集・風土記・今昔物語・源氏物語等々の文章が収められている。(現代語訳はなし)
研究する人は必読・必携の本だろう。
ただ、『竹取物語』を教養として一書の物語として読むなら、本書は若干詳しすぎるので、『竹取物語(全)』(角川ソフィア文庫)か、筆者の私訳をおすすめする。
かぐや姫が、翁・媼のことを言う所の訳を「お爺様・お婆様」としてるのだけは気になった。原文は「親」とあるので筆者には違和感がある。
[参考]
筆者も『竹取物語』を訳しています。当サイトの支援も兼ねてご購入頂けると幸甚でございます。
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