2008年
305頁
「幸福が未来のなかにあるように思われるときには……あなたがすでに幸福をもっているということなのだ。期待をもつということ、これは幸福ということである」
リセで哲学教授として長らく教鞭を執っていたアランの哲学は、抽象思考に終始するのでなく、また何か特別な状況を必要とするのでもない。不眠症や家族の怪我といったわかりやすい日常生活の場面の中で、幸福への合理的な道筋を見つけだしていくのである。自分自身の気分の揺らぎがときには不幸の悪循環をもたらすことを説明し、不安の時代にあって、いかに幸福を得るかの心の持ちようを教えてくれる、アラン畢生の名著。アマゾン商品説明より