2021年
320頁
目次(収録作品)
序章 誦唱民俗論に寄せて
1 口誦民俗
(呪歌の民俗/口誦と伝承/年中行事の口誦要素/暮らしの中の口誦/ことばと禁忌)
2 民謡再考
(子守唄と子守の民俗/民謡における復唱と継唱/民謡と囃し口/囃しの諸相/民謡をめぐる時と場の習俗/唄の中のアイドル/口説節の魅力―兄妹心中絵模様)
火除け、虫除け、雨乞い、失せ物探し、道中安全、子守歌、祝いと祭り……
日本各地の古老たちが伝え続けてきた〈ことばの力〉の探究!病や禍いを遠ざけ、暮らしのささやかな稔りを願うため、この国の先人たちは、土地魂を動かす呪言を生み、ことばに内在する霊力・呪力を発現させてきた。全国の山峡や海辺の村々を訪ね歩き、古老が唱える呪歌(まじないうた)に耳を傾け、失われゆく多彩で不思議な口誦・口承の文化に光をあてる。「言霊の幸わう国」日本を描く、貴重なフィールドワークの集大成。
※本書の原本は、『言霊の民族 口誦と歌唱のあいだ』として1993年に人文書院から刊行されました。
出典:講談社BOOK俱楽部
[関連]
『言霊の民俗―口誦と歌唱のあいだ』野本寛一(1993・人文書院)
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