『社会的正義論の再検討』デヴィット・メイペル、塚田広人訳(成文堂)
1996年
236頁
目次(収録作品)
基本構造と個人的報奨性(desert)
資源の平等性に関するドゥウォーキンの議論
資源の初発的平等性に関するアッカーマンの議論
ギャルストンと、分配に感応的な帰結主義
公正としての正義
結論
メイペルはロールズ以来の社会的正義論の内包する「過度な精確性」を批判し,正義論の発展のためには哲学的議論から完全な情報を与件とする政治的議論に移行すべきだと主張する。それは同時に多様な価値観の衝突を前提とするので「相違性への寛容さ」が重要になるとする。社会的正義論の難点打開のための好著。
出典:成文堂公式サイト