『ポスト・リベラリズム―社会的規範理論への招待』有賀誠・伊藤恭彦・ 松井暁編(ナカニシヤ出版)
2000年
267頁
目次(収録作品)
第1章 現代リベラリズム………………………………伊藤恭彦(静岡大学)
第2章 功利主義—欲望に基づく規範理論として—…………松井名津(松山大学)
第3章 経済的リバタニアリズム………………………………尾近裕幸(国学院大学)
第4章 倫理的リバタリアニズム………………………………D.アスキュー(モナシュ大学)
第5章 現代コミュニタリアニズム…………………………坂口緑(東京国際大学)・中野剛充(東大院)
第6章 社会主義—基本理念からの再構築にむけて—…………松井暁(富山大学)
第7章 ラディカル・デモクラシー—「政治的なもの」の倫理化にむけて—…………向山恭一(新潟大学)
第8章 討議的民主主義—ユルゲン・ハーバーマスの民主主義理論について—……木村光太郎(洗足学園短期大学)
第9章 福祉理論—アマルティア・センの必要概念を中心に—…………山森亮(京大院)
第10章 批判的法学研究—「法の支配」の行方—……………………有賀誠(防衛大学校)
第11章 フェミニズム……………………………………………………岡野八代(立命館大学)
第12章 多文化主義—北米から見たその前提、価値、限界—………工藤博海(一橋大院)
第13章 エコロジー—実りある論争のために—……………………丸山仁(岩手大学)
本書は、現代の社会システムを見直し、オルタナティブを構想するための基礎的な理論として規範理論が必要だという考えに立っている。つまり、現在の制度疲労の内実と新しいシステム構想の検討のためには、システムが実現しようとした(実現しようとする)価値と規範の問題にまで議論を深めなければならないと考えている。現実の危機の深刻さと問題の複雑さとは、小手先だけの制度いじりや政策の微調整のみではすまないようなラディカル(根底的)な思考を求めているのである。
アマゾン商品説明より