
『勝海舟が絶賛し、福沢諭吉も憧れた 幕末の知られざる巨人 江川英龍』公益財団法人江川文庫主務 橋本敬之(角川SSC新書)
2014年1月25日第1刷発行
255頁
目次(収録作品)
序章 江川文庫の資料価値とその調査
第1章 今なぜ、江川英龍(坦庵)なのか?
第2章 英龍、誕生す!-英龍を生んだ江川家の歴史と家風
第3章 英龍、我を磨く!-家族愛を目覚めさせた父・英毅(三十五代)と母・久の教育
第4章 英龍、奔走す!-代官就任とその活動
第5章 英龍、大自然に学ぶ!-絵画にみる科学者としての目
第6章 英龍、国を憂い動く!-海防建議と台場建設
第7章 英龍、次代に夢を託す!-人材の育成と進取の精神
幕末維新の偉人たちが絶賛する巨人。11年に及ぶ総合調査の成果がここに!
幕末維新の偉人たちが評価してやまない俊英・江川英龍。韮山反射炉・お台場の建設、農兵の導入、軍用パンへの着目等、様々な功績を残した。11年に及ぶ総合調査を経た今、最新の研究成果と新たな幕末像がここに!
出典:KADOKAWA公式サイト
著者は、江川文庫の学芸員、伊豆学研究会理事長ほか。
本書は、幕末に反射炉の築造、品川台場の建設、種痘の普及、西洋砲術の導入その他、わが国の国防・殖産興業に多大な功績を残した代官・江川英龍の評伝。
全体的に、小説家が書くようなエピソード豊富ですらすら読める伝記ではなく、ある程度の前提の知識(高校の日本史+アルファ程度)がいる箇所が散見される。研究者的なこまごまとした事柄の記述が結構多くそこは退屈。
江川英龍は、もっと世に知られるべき偉人であるので、読みやすくかつ質の高い評伝が今後出版されることを望む。
[参考]
「江川英龍~日本を守った知られざる英雄~」[YouTube]