『日本開化小史』田口卯吉(田口鼎軒)、嘉治隆一校訂(岩波文庫)
改版1964年
234頁
目次(収録作品)
神道の濫觴より佛法の弘まりしまで
漢學の渡りしより京都の衰へしまで
封建の權輿より鎌倉政府創立に至る迄の地方の有様
鎌倉政府の創業より其治世の間の有様
鎌倉政府の滅亡より南北朝の戰まで
南北朝の戰亂以後戰國に至るまで
日本文學の起原より千八百年代まで
鎌倉政府創立以後戰國に至るの間日本文學の沿革
戰國亂離の有樣より二千三百年代の半頃まで
徳川氏禍亂を戡定せしより二千五百年代の末に至る
徳川氏治政の間に世に顕はれたる開化の現象
徳川治政の間勤王の氣の発せし事
明治の経済学者で、政治家・実業家であった田口卯吉(1855-1905)が、外来の文明史と日本古来の歴史に範をとりつつ、経済事情と精神文明との相関関係を軸にして日本史を通観した、初めての本格的文明史論である。豊かな学殖にもとづいて、西洋の新思想と日本の伝統とを渾然と統一した本書は、わが国の近代史学に影響を与えた。
本書表紙(カバー)より
※アマゾンの商品画像がカバーなしの旧版のものになっている。(情報は記事作成時点)
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『日本開化小史』田口卯吉(1981・講談社学術文庫)
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