2016年
432頁
膨大な演説・談話によって多種多様な論を展開し、社会を啓発しつづけた大隈重信(1838-1922)。かれは青年に何を期待し、新しい時代の女性にいかなるメッセージを送ったのか? かれの政治論・外交論、世界認識・国際路線の構想は? 学問・教育に対するビジョンは? 大隈自身が語る、人生、教育、社会、そして理想。
本書表紙(カバー)より
目次(収録作品)
I 人生を語る・学問を語る
一 青年に寄せて――生き方の指針
1 青年の新活動方面
2 現代学生立身方法
3 青年の元気で奮闘する我輩の一日
4 青年の天下
5 我輩は何故いつまでもすべてに於て衰えぬか
6 我輩の智識吸収法
7 運動
二 女性へのメッセージ
1 国民教育の複本位
2 女子教育の目的
3 婦人に対する実業思想の急務
4 夫婦共稼ぎと女子の学問
5 現代の婦人に告ぐ
6 婦人問題解決の急務
三「学問の独立」――早稲田の学風
1 学問の独立と東京専門学校の創立
2 早稲田大学の教旨
3 始業式訓示
4 始業式に臨みて
四 教育家たちの思い出
1 東洋学人を懐う
2 明治文明史上に於ける福沢翁
3 福沢先生の処世主義と我輩の処世主義
4 二十回忌に際して 新島先生を憶う
II 政治を語る・世界を語る
一 政治はいかにあるべきか
1 〔憲政本党〕総理退任の辞
2 選挙人に与う
3 勢力の中心を議会に移すべし
4 政治趣味の涵養
5 憲政に於ける輿論の勢力
二 世界のなかで生きる――外交を論ず
1 外交の方針
2 東亜の平和を論ず
3 三たび東方の平和を論ず
4 日支親善策如何――我輩の日支親善論
5 列強環視の中心に在る日本
三 東西文明の調和――文明を論ず
1 日本の文明
2 文明史の教訓
3 吾人の文明運動
4 東西両文明の調和を論じて帝国の将来に及ぶ
四 理想を掲げて――世界平和のために
1 平和事業の将来
2 余が平和主義の立脚点
3 世界平和の趨勢
4 文明史上の一新紀元
5 大戦乱後の国際平和
6 永久平和の先決問題