『貨幣の哲学』エマニュエル・レヴィナス、ロジェ・ビュルグヒュラーヴ編、合田正人・三浦直希訳(法政大学出版局)
新装版2014年
223頁
目次(収録作品)
I プレリュード
1 エマニュエル・レヴィナスのこの研究が生まれた背景
2 貨幣とつねに改善される正義(ビュルグヒュラーヴ)
II 「社会性と貨幣」の生成過程
3 予備的対談
貨幣、貯蓄、貸与に関するエマニュエル・レヴィナスとの予備的対談
4 学術講演(レヴィナス)
貨幣の両義性──ベルギー貯蓄銀行のための貨幣の意味に関する学術講演
5 決定版論文(校訂版)(レヴィナス)
社会性と貨幣
III ダ・カーポ──敬意を込めた感謝のうちで
6 往復書簡(ビュルグヒュラーヴ─エマニュエル・レヴィナス)
7 ある哲学的伝記(ビュルグヒュラーヴ)
エルサレムとアテネのあいだの思想家エマニュエル・レヴィナス
1986年、レヴィナスはベルギーの一銀行の求めに応じて「貨幣の両義性」について講演、翌年これを「社会性と貨幣」という論文にまとめた。本書は、この2点と、講演前の予備対談・編者との往復書簡等から成る。ハイデガーが唯一現象学的考察を加えなかった貨幣を、倫理的意味を有し、世界の正義と人間化に貢献しうるものとして、売却・計算・融資・担保等に関連付けて考察。
出典:法政大学出版局公式サイト