『リチャード・ローティ―ポストモダンの魔術師』渡辺幹雄(講談社学術文庫)
2012年
592頁
定価:1,760円(税込)
目次(収録作品)
第一章 R・ローティとJ・ロールズ(一)──ポストモダン・ブルジョワ・リベラリズムと正義
一 「反照的均衡」再考
二 ロールズの転向とローティの転向
三 ポストモダン・ブルジョワ・リベラリズム
四 ポストモダニストと正義
第二章 R・ローティとJ・ロールズ(二)──ロールズの方法論とポストモダン・リベラリズム
一 「反照的均衡」再‐再考──反照のプロセスはいかにして均衡点に向かうのか?
二 ロールズははたして「転向」したのか?──もう一つの解釈の可能性
第三章 R・ローティを読み解く(一)──哲学編
一 存在論
二 認識論
三 自我論
四 方法・方法論
五 結び──「見る」から「語る」へ
第三章補遺 「基礎づけ」と「正当化」の違い
第四章 R・ローティを読み解く(二)──政治理論編
一 「政治」という道具
二 「品位のある社会」
三 「人権」の論じ方
四 小括
第四章補遺 「公/私の区別」と「政教分離」
第五章 R・ローティと現代アメリカの左翼──左翼は再生するか?
一 アメリカにおける左翼の誕生と変質
二 「新左翼」の登場と功罪
三 「学界内」もしくは「文化系左翼」の発生と生態、そして病理
四 左翼は再生するのか?──ローティの示す処方箋
終章 今なぜローティなのか?
真理は、正義は、存在は、リベラルは、いかに語りうるか――
ローティを体系的に読む本邦最良の一冊!分析哲学の学統から頭角を現しながら、ハイデガーを愛好し、「文化系左翼」批判とリベラリズムの擁護を謳う、「稀代のソフィスト」にしてアイロニスト。この知的巨人は、いかなる理路で「基礎」としての哲学の終焉を告げたのか。変幻自在で挑発的な言辞を丹念に腑分けし、その背後にある思考を体系的に読み解く。ローティの真価は、ここに明らかとなる!
※本書の原本は、1999年に春秋社より刊行されました。
出典:講談社BOOK俱楽部
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