『生命倫理学と功利主義』伊勢田哲治・ 樫則章編(ナカニシヤ出版)
2006年
276頁
定価:2,640円(税込)
目次(収録作品)
1 功利主義とはいかなる立場か
1 功利主義の一般的特徴
2 功利主義の利点
3 功利主義の諸形態
4 本書の編集方針について
2 功利主義をめぐる論争
1 直感的規則との整合性
2 例外的状況における直感的規則の侵犯
3 行為者中立性
4 単純加算による人びとの融合
5 植民地総督府功利主義
6 選好の個人比較
7 功利主義的思考と生命倫理学
3 ヒト胚の研究利用
1 はじめに
2 ヒト胚研究の現状
3 ヒト胚研究をめぐる「倫理的」論議
4 批判の議論
5 建設的な議論
4 人工妊娠中絶
1 はじめに
2 シンガーの中絶擁護論
3 シンガーの中絶擁護論に対する批判的検討
4 可能な解決
5 おわりに
5 生殖技術――生殖技術と出生前診断――
1 生殖技術とその規制
2 生殖技術と功利主義
3 功利主義者たちの議論の評価
4 まとめ
6 事前指示
1 はじめに
2 シジウィック―或る人の将来の善全体
3 グリフィン―十分な情報を得た上での欲求
4 「マーゴのロゴ」
5 ドゥウォーキン―決定的利益―
6 ドレッサー―現在の利益説―
7 結語
7 遺伝子操作
1 遺伝子操作と新しい倫理問題
2 功利主義とリベラリズム
3 遺伝子操作への一般的な反論
4 設計的態度
5 遺伝子操作の効用の再考
8 功利主義と臓器移植
1 臓器移植の現行の制度
2 功利主義と臓器移植制度
3 ドナー不足の問題をどう解決するか
4 まとめ
9 QALYと医療資源配分
1 はじめに
2 QALY値の利点
3 QALYの利点
4 QALYの限界・問題点
5 結論
10 守秘義務と医療情報
1 なぜ守秘義務を検討しなければならないか
2 守秘義務とはどのような義務か
3 なぜ守秘義務は守られるべきか
4 守秘義務は解除できるか四六判
5 守秘義務の暗黒面
ハードなシーンでこそ功利主義の真価が発揮される。功利主義が生命倫理をどのように考察してきたのかがくまなくわかる初めての本。功利主義による生命倫理学の議論を全体として概観している。
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