1998年第1版第1刷発行
276頁
定価:726円(税込)
目次(収録作品)
第1章 靖国神社とは何か
1 靖国神社の誕生
2 日本人の中の靖国神社
第2章 明治・大正・昭和三代
1 東京の街頭風景と文学
2「昭和の動乱」の中で
第3章 停戦直後の混乱と危機
1 靖国神社を襲った幾つかの危機
2 戦争犯罪裁判被告合祀問題
第4章 靖国神社をめぐる諸問題
1 天皇御親拝と総理公式参拝の中断
2 政教分離問題と靖国訴訟
第5章 靖国神社の現在
1 みたま祭と日本人の信仰
2 遊就館と「英霊の言乃葉」
著者は、ドイツ文学、比較文学など専攻の学者。
本書は、靖国神社の歴史やそれにまつわる事柄を論じたもの。
第2章の文学や新聞に叙述された靖国の引用、第5章の柳田国男の『先祖の話』を元に日本人の信仰を論じている節、それから特攻兵の遺書などを紹介している節が興味深い。
第3章・第4章は、目次の内容がうまくまとめられている。
靖国神社を研究する人は必読。靖国神社や靖国問題に興味のある人には中々おすすめ。
なお、著者は多くの文章を歴史的仮名づかいで書いているが、本書は現代仮名づかいで書かれている。