『世界を号泣させた日本人 日本人こそ知っておくべき』黄文雄(徳間文庫)
2014年
246頁
目次(収録作品)
第1章 人のために尽くす日本人の無私
絶大な信頼を得た日本人たち(高野寅市)
韓国で孤児133人を養育した「カアちゃん」(望月カズ)
朝鮮半島の自然を愛し、朝鮮人からも愛された男(浅川巧・浅川伯教)
韓国の飢餓を救い人口増加に寄与した農学者たち(津田仙・宇垣一成・高橋昇)
台湾の先住民集落に「伝導医」として入り込んだクリスチャン(井上伊之助)
三代にわたり視覚障害者教育に命を燃やした医師(木村謹吾)
第2章 他国を救った日本人の真心
国を越えてモンゴル草原の天民となる(笹目恒雄)
モンゴルで「人間育成」に一生を捧げた日本女性(高塚繁)
中国の「日本充血吸虫症」を発見し根絶する(山田辰一)
台湾、朝鮮、中国に近代病院を建て、医学の基礎を築く(稗田憲太郎)
台湾で「戦神」と呼ばれている日本人(根本博)
国民党軍を再建した「白団」の将校たち(岡村寧次・岩坪博秀)
中華人民共和国に空軍を創設する(林弥一郎)
第3章 世界を驚かせた日本人の創造力
世界が賞賛する「ものづくり日本」の原点(田中久重・田中正平)
世界に先駆けて乾電池を発明した日本人(屋井先蔵)
人類初の動力飛行に成功した「航空機の父」(二宮忠八)
フォード・コダック・エジソンと並び称される発明家(高峰譲吉)
ビニロンを独創開発した高分子化学のパイオニア(桜田一郎)
第4章 未知の世界に挑んだ日本の天才
学者・登山家・探検家として前人未到の世界を切り拓いた男たち(今西錦司・西堀栄三郎)
世界に認められた「数学の神様」たち(菊池大麓・高木貞治)
小学校を2年で中退した「植物分類学の父」(牧野富太郎)
イタリアに渡った日本最初の女性洋画家(ラグーザ・玉)
第5章 世界を変えた日本人の文化力
中国語辞典の編纂に生涯をかけた日本人(井上翠)
新造和製漢語が東アジアの近代化をもたらした(小川尚義)
台湾の近代教育の基礎は「芝山厳精神」と「教育勅語」(六士先生)
(※筆者が読んだのは単行本)
著者は、台湾出身の評論家。
本書は、おもに外国人や外国に尽力し、讃えられた日本人を数多く紹介した内容。目次に()で取り上げている主な人物を示しておいた。
[筆者注]
〔彼(井上伊之助)の墓碑銘には「愛」の一字と、(略)彼が愛した台湾先住民族タイヤル族の言葉「TOMINUNUTOF」が刻まれている。〕
とあるが、この言葉の意味は記されていない。「トミーヌン・ウットフ」は、「神は織る」意で、世の中のあらゆる出来事は神の織物である、という意味らしい。
[関連]
『世界を号泣させた日本人 日本人こそ知っておくべき』黄文雄(2012・徳間書店)単行本
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