2006年1月25日初版発行
251頁
目次(収録作品)
第1章 素晴らしいものは、海の向こうからやってくる―「蜃気楼効果」による外国礼賛の心理
第2章 外国の醜いところが全く見えない!?―世界に例のない日本人の「バスト型外国観」
第3章 魚介か家畜か―動物性食料源の違いに由来する世界観の相違
第4章 外国は、「話せば分かる」か?―征服されたことのない日本人の「不沈戦艦幻想」
第5章 部品交換型文明の光と影―日本語を棄てたがる日本人
第6章 日本人の自信回復のために―歴史を知るということ
第7章 「地救原理」と日本の生き残り戦略―日本の進むべき道はここにある
著者は、言語学者、評論家。(1926-2021)
本書は、いわゆる日本論・日本人論。聞き手に答えるという形で書かれている。
わが国の美点と欧米などの悪質な面などを挙げ語っている。多くの主張は、保守派の言論人がしばしば述べていることと同趣。ただ、著者は「反軍隊」のようでその点は、普通の保守派と異なる(言及は、p.237、p.249)。
興味深いエピソードもあり、考えるヒントにもなる本で、まあまあおすすめ。
太字強調は引用者。
(p.148)日本を非日本化することが、日本ひいては世界のためになると真面目に信じている人々は、自分たちを欧米の人間が支援応援するのは、彼ら欧米人の役に立つ間だけだということが分かっていません。