『日本人が勇気と自信を持つ本―朝日新聞の報道を正せば明るくなる』高山正之(テーミス)新書
2007年4月10日初版発行
253頁
著者は、元産経新聞記者でジャーナリスト、コラムニスト。
本書は、「月刊テーミス」に連載されたコラム「日本警世」をまとめ、加筆・再編集したもの。
2002年~2006年のコラムから選んで33収めてある。
タイトルと中身が一致していない。こういうのは、編集者とかが付けるのだろうが、これはひどい。「日本人が勇気と自信を持つ」ようなエピソードは、ひとつもない。
ただ、内容は悪くはない。朝日新聞や中国、韓国、欧米、中東などの「ひどさ」をあげつらっている。著者のコラムを知っている人にとってはお馴染みのもの。
「「イラク文化財略奪」問題を見誤った朝日・TBS報道」(p.51~)は、略奪について、白人の認識について学ぶところがあった。
また、
(p.230)
[オーストラリアのシドニー五輪の]開会式で踊った先住民[アボリジニ]も、実は白人が体を黒く塗ったニセ者だった。本物の彼らは出演を拒否し、華やかな会場の外で、「私たちを滅ぼさないで」と座り込み抗議をしていた。
APもロイターもそれは流さず、彼らの声はかき消された。
知らなかった。これもひとつ勉強になった。