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『現代倫理学入門』加藤尚武(講談社学術文庫)

『現代倫理学入門』加藤尚武(講談社学術文庫)

1997年
256頁




目次(収録作品)

1 人を助けるために嘘をつくことは許されるか
2 10人の命を救うために1人の人を殺すことは許されるか
3 10人のエイズ患者に対して特効薬が1人分しかない時、誰に渡すか
4 エゴイズムに基づく行為はすべて道徳に反するか
5 どうすれば幸福の計算ができるか
6 判断能力の判断は誰がするか
7 〈……である〉から〈……べきである〉を導き出すことはできないか
8 正義の原理は純粋な形式で決まるのか、共同の利益で決まるのか
9 思いやりだけで道徳の原則ができるか
10 正直者が損をすることはどうしたら防げるか
11 他人に迷惑をかけなければ何をしてもよいか
12 貧しい人を助けるのは豊かな人の義務であるか
13 現在の人間には未来の人間に対する義務があるか
14 正義は時代によって変わるか
15 科学の発達に限界を定めることができるか

私はこの本で、現代の倫理学で議論される原理的な問題と応用倫理学で取り扱われる内容を、明確に描き出したい。それには日常生活で出会う倫理問題を考えることが、現代倫理学の中心問題を理解する早道だと思う。難しい術語や学説の違いを知るより、現代の倫理学者達の議論の中身に入ってもらいたいという気持ちで書いた。何よりもまず、読み物として面白く通読できるよう心がけた。(「あとがき」より)

出典:講談社BOOK俱楽部

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