1987年4月25日発行
265頁
目次(収録作品)
滑稽な冒険へ旅立つ前に
ことばの列
話すように書くな
透明文章の怪
文間の問題
オノマトペ
踊る文章
冒頭と結尾
和臭と漢臭
「和臭と漢臭」拾遺
文章の燃料
形式と流儀
読むことと書くこと
著者は小説家、劇作家ほか。(1934-2010)
本書は文章についてさまざまな蘊蓄を傾けて論じたもの。
著者自身も自覚しているように、あげ足取り的なところがすこしあるのが気になったが、文章について興味があるひとは読んでも悪くない本。
(p.106)「どうもこの『自家製 文章読本』は、毎章、型が定まってきたようである。三島由紀夫の『文章読本』の一節をまず枕に振って、そこから話の筋を、批判的に、悪くいえば揚げ足とりの戦法をもって、展開する(略)」
筆者は「文間の問題」の考察が参考になった。
[筆者注]
(p.40)「このフェルマの大定理は全世界の数学者をとりこにしてきた。そして現在も、まだ証明されていない。」
「フェルマーの最終定理」は、イギリスの数学者アンドリュー・ワイルズが証明し、1995年に認められた。
(Wikipedia)