
『自由と成長の経済学―「人新世」と「脱成長コミュニズム」の罠』柿埜真吾(PHP新書)
2021年
256頁
目次(収録作品)
序章 脱成長というおとぎ話
第1章 経済成長の奇跡
第2章 前近代の閉じた社会の道徳
第3章 なぜ資本主義は自由と豊かさをもたらすのか
第4章 社会主義は反動思想
第5章 資本主義の完全勝利に終わった20世紀の体制間競争
第6章 理想社会建設の末路としてのソ連
第7章 新しい隷従への道―『人新世の「資本論」』批判
「人新世」(人類の経済活動が地球を破壊する時代)というウソがまことしやかに唱えられている。彼らは「脱成長」を唱え、「環境危機の時代を克服するには、資本主義による経済成長を諦めるべきだ」という。この一見、倫理的に思える脱成長論は、じつは社会主義・共産主義の復活を目論むレトリック、仮面である。経済成長を止めて全体のパイを減らし、弱者をよりいっそう貧しくさせる「罠」なのだ。資本主義よりも共産主義のほうが環境破壊を生むことは、かつてのソ連や現代の中国を見れば明らかだろう。また、気象関連災害による死者は経済成長とともに大幅に減少してきた。
「人類はかつて自然と調和した素晴らしい生活を送っていたのに、資本主義と経済成長のせいで自然に復讐されている」という物語は、事実に反する。社会主義の大失敗と資本主義が人類を救ってきた歴史、自由な生活と経済成長がコロナ禍と貧困・格差、地球環境問題を解決できることを示した一冊。出典:PHP公式サイト