『ドナルド・キーン著作集』(全15巻)(新潮社)
第6巻 2013年・421頁
目次(収録作品)
能・文楽・歌舞伎
序文
第一部 能 松宮史朗訳
まえがき
第一章 能のよろこび
第二章 能と狂言の歴史
一 初期
二 義満と能
三 観阿彌と世阿彌
四 世阿彌以降の能
五 秀吉と能
六 徳川時代の能
七 明治時代の能
八 近現代における能
第三章 文学としての能と狂言
付 狂言
第四章 演技の背景
一 能楽師の養成
二 能の流派
三 能面
四 装束
第五章 能の音楽と舞
一 音楽
二 舞
第六章 能舞台と作リ物・小道具
一 能舞台
二 作リ物・小道具
第二部 文楽 吉田健一訳
まえがき
第一章 文楽の味
第二章 文楽の歴史
一 人形
二 浄瑠璃十二段草子
三 文楽をなしている三つの要素の結合
四 文楽の黄金時代
五 十九世紀以降
第三章 脚本と太夫
第四章 三味線弾き
第五章 人形と人形遣い
第六章 文楽の身振り
第三部 歌舞伎と日本の演劇
第一章 歌舞伎 松宮史朗訳
第二章 日本の演劇
第三章 近松と私
私の日本文学逍遥 古典をめぐって
日本文学における劇的要素 中矢一義訳
一 劇的と劇
二 敦盛の死
三 劇における劇的なるもの、劇的ならざるもの
四 ヨーロッパと日本における初期の演劇理論
五 能の翻案物
六 日本の近代演劇
連歌における滑稽の伝統 徳岡孝夫訳 新城美恵子補訳
(一) 二条良基
(二) 宗祇
(三) 宗長
『忠臣蔵』論 井田卓訳
作者
登場人物と様式
歌舞伎脚本
名声と評価
近松にみる悲劇性
生きている文楽人形
短詩型の賛否
文学主題としての継母の横恋慕
――東洋および西洋におけるヒッポリュトス的三角関係 玉井乾介訳
世阿彌と「その他先生」
解題
人名索引/作品名索引
自ら謡(うたい)を習い、狂言の太郎冠者を演じるほど日本の舞台芸術にのめり込んだキーン氏。そこに比類なき「詩」があり「文学」があったのだ。世阿彌や近松門左衛門は世界に誇るべき存在──西洋演劇との比較も交えながら、能楽・文楽・歌舞伎の歴史と特質を語り、どこが素晴らしいか、面白いのかを説いた名解説。
出典:新潮社公式サイト
[関連]
『能・文楽・歌舞伎』ドナルド・キーン、吉田健一・松宮史朗訳(2001・講談社学術文庫)400頁