『眠られぬ夜のために』(全2冊)ヒルティ、草間平作・大和邦太郎訳(岩波文庫)
『眠られぬ夜のために 第1部』
改版1973年
386頁
眠れない夜はつらい。しかしいたずらに嘆いていないで、我々はそれを、日頃怠りがちな自己反省のための、静かな妨げられない時間として活用しようではないか。ヒルティ(1833‐1909)は青年にむかってこう語りかける。スイスの哲学者で、国際法の大家でもあった著者が、聖書の言葉を引きながら、人はいかに生きいかに自分を深めてゆくかを、諄々と説く。
本書表紙(カバー)より
『眠られぬ夜のために 第2部』
1973年
307頁
枕頭の書として多数の読者に迎えられた第一部に続き、「必要に応じて一年ごとに第一部と交替に読めるよう第二部を」との要望に応えて編まれたもの。第一部同様、含蓄深い哲学的断章により、人間とは何か、神とは、愛とは、死とは、と誰もが避けて通れない問題が論じられる。すべてがきわめて実際的であり、簡明で的確な言葉に満ちた人生の書。
本書表紙(カバー)より