2011年3月18日初版発行
219頁
目次(収録作品)
貝になった子ども
スカイの金メダル
こけしの歌
とかげのぼうや
カナリヤと雀
灰色の国へきた老人の話
黒い蝶
草原
おしになった娘
黒ねこ四代
茂吉のねこ
むささびのコロ
センナじいとくま
いたちと菜の花
おいでおいで
解説 野上暁
著者は、あかちゃんの本『いないいないばあ』[amazon]や『龍の子太郎』[amazon]で知られる児童文学作家(1926-2015)。
本書は、(p.218)「最初期の作品から一九八〇年代までに発表された、松谷文学を象徴すると思われる代表的な短編を収めた」アンソロジー。
子を亡くした母、戦争や軍隊を主題にしたもの、エッセー風、西洋の童話風、日本の民話風など多様な作品が収められている。
「おしになった娘」が、印象深い。民話に取材した作品で、この民話は「まんが日本昔ばなし」でアニメ化もされている。「キジも鳴かずば」「もの言わぬお菊」の二作がある。哀話の佳品。