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『亮子よ』佐藤藤三郎(本の泉社)

『亮子よ』佐藤藤三郎(本の泉社)

2022年
224頁




目次(収録作品)

亮子よ起きろ
フランスへの旅、由布院での三日間
友をよりどころに
今日のスープ
堂々たる田舎
佐藤亮子略歴

無着成恭「山びこ学校」に学び、その精神を受け継ぎつつ評論家・作家として活動する著者は、2018年、農業や食品をテーマとするエディター・ジャーナリスト・研究者であった娘・亮子を癌で失う。
本書は先だった娘への痛哭のオマージュである。
「オレはまもなく米寿をむかえる親父だが、お前を眠らせてなどおけない。お前といっしょに生きる。お前といっしょにまだまだしなければいけないことがある。だからお前は眠ってはいけない。生きていろ。眠ってしまっても生きていろ。生きているのだ」(「亮子よ起きろ」)。
結びのエッセイは最後の勤務先であった愛媛大学(地域創生研究センター准教授)に残された本2000冊について語られる。大事に保管され、分類作業が行われたことを知って、著者は末尾にこう記す、「〈まちが文化をつくるのではなくて文化がまちをつくるのだ〉といわれた、その精神にうなずかされている。そして、お前が残した本がその一翼になればと願うのだ。そしてそれがお前の命をより価値あるものにするだろう、と考えている」(「〈亮子文庫〉を」)。

アマゾン商品説明より

亮子よ

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