2013年
338頁
抜粋訳。
27年間のペロポネソス大戦争は何をもたらしたか。アテナイは敗北して衰弱しスパルタは勝利して結局疲弊する。勝者はいたのか? 古代人の教訓を忘れてはならない。
出典:中央公論新社公式サイト
『歴史』(上下)トゥキュディデス、小西晴雄訳(ちくま学芸文庫)
上巻
2013年
503頁
下巻
2013年
414頁
紀元前5世紀の古代地中海世界。スパルタ陣営との大激戦、ペロポネソス戦争で疲弊したアテナイでは屍が累々とし、人びとは疫病と困窮のなか、運命の手の弄ばれるままになっていた。この混迷から立ちあがった著者が綴った大戦の長大な記録が、本書『歴史』だ。四半世紀におよぶ激闘で諸国の力がぶつかりあうなか、何が失われ、何が生まれていったのか?迷信や伝説を典拠としたヘロドトスと異なり、夥しい資料を駆使し、多様な視点を盛り込むことで実証的「歴史学」の礎を築いたとされるトゥキュディデスが、透徹した眼差しで古代地中海の姿を活き活きと記した不朽の名著。
古代地中海の国々が、アテナイ陣営とスパルタ陣営にわかれ、四半世紀にわたる激闘を繰り広げたペロポネソス戦争。野望や恐怖が人びとの運命を翻弄し、諸国の力がせめぎあうなかで、様々な政治戦略が生まれ、模索されていった。のちの時代に資するようにとトゥキュディデスが克明につづった英雄たちの名演説、諸国間の交渉の現場、大合戦の模様、そして病と困窮に倒れる民の姿は、古代ギリシア世界の全貌を活き活きと伝えるのみならず、いまなお国際政治学の教科書としても参照されている。両陣営を困窮へと陥れて幕を閉じるあの大戦争は、後世に何をもたらしたのか―。その核心に迫る傑作。出典:筑摩書房公式サイト
『世界古典文学全集 11 トゥーキュディデース』[amazon]が元版。(新訳ではない)
『トゥキュディデス 歴史』(全2冊)トゥキュディデス、藤縄謙三・城江良和訳(京都大学学術出版会)
第1巻
2000年
521頁
下巻
2003年
519頁
本書は、ペロポンネソス戦争を主題とする歴史書であるのみならず、古代政治学の優れたテキストであり、ペリクレスを中心とするさまざまな人物群の人間ドラマとして読むこともできる。トゥキュディデスは、ヘロドトスとは異なり、事件に関連する資料は「可能な限り厳密に検討した上で記述するという、実証的な歴史学を最初に提唱した。
ペロポンネソス戦争を描いた大著の完結編。上巻の十年戦争に関する記述を受けて、本巻ではシシリー島におけるシケリア軍・アテナイ軍の手に汗にぎる攻防戦を中心に展開する。将軍ニキアスの苦悩、暗躍するアルキビアデスなど個性ある人物が登場し、戦記物語としても古今随一の傑作。トゥキュディデスの格調ある文体を流麗な新訳で。出典:京都大学学術出版会公式サイト
『戦史』(上中下)トゥーキュディデース、久保正彰訳(1966・岩波文庫)
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