『ミシェル・フーコー講義集成1 〈知への意志〉講義: 知への意志講義 コレージュ・ド・フランス講義1970─1971年度』ミシェル・フーコー、慎改康之・藤山真訳
2014年
395頁
定価:6,380円(税込)
目次(収録作品)
一九七〇‐一九七一年度講義
ニーチェ講義
オイディプスの知
〈思考システムの歴史〉講義の輝かしい出発点
アリストテレスとニーチェに拠りつつ真理の認識の系譜を検証し、〈知への意志〉の形態学を試みる記念すべき初年度講義。同じ時期の「オイディプスの知」を併収。
20世紀最大の思想家ミシェル・フーコーの、“知”のエスタブリッシュメントの頂点に立つコレージュ・ド・フランスにおける講座の貴重な記録。1971年から死の直前の84年6月までの伝説的な講義では、壮大な思考の全容が各年度の尖鋭なテーマに沿ってスリリングに明かされてゆく。
出典:筑摩書房公式サイト
『ミシェル・フーコー講義集成2 刑罰の理論と制度 コレージュ・ド・フランス講義 1971-72』
おそらく、未刊行。
『ミシェル・フーコー講義集成3 処罰社会 コレージュ・ド・フランス講義1972-1973年度』ミシェル・フーコー、慎改康之・八幡恵一訳
2017年
420頁
6,600円(税込)
規律権力はどこから来たのか―現代の監視社会の起源を問う、もうひとつの『監獄の誕生』!18世紀末から19世紀にかけ、監獄という刑罰の形態が、身体刑にとって代わり、突如として一般的になる。なぜ、このような奇妙な現象が生じたのか。犯罪者を「社会の敵」へと変えるさまざまな刑罰の理論と実践を検討し、のちの『監獄の誕生』では十分に深められなかった「道徳」の観点から、現代における規律社会の到来を系譜学的にさぐる。フーコー権力論の転回点を示す白熱の講義。
出典:筑摩書房公式サイト
『ミシェル・フーコー講義集成4 精神医学の権力 コレージュ・ド・フランス講義1973-74年度』ミシェル・フーコー、慎改康之訳
2006年
473頁
定価:6,380円(税込)
20世紀最大の思想家ミシェル・フーコーの、「知」のエスタブリッシュメントの頂点に立つコレージュ・ド・フランスにおける講義(講座名;思考諸体系の歴史)の貴重な記録。1971年から死の直前の84年6月までの伝説的な講義では、壮大な思考の全容が各年度の尖鋭なテーマに沿ってスリリングに明かされてゆく。ピネルやエスキロールによる19世紀前半の実践から、ルーレなどの「道徳療法」の局面を経て、神経学の登場そしてシャルコーの舞台へと至るまでの精神医学の歴史的変容を、そこに働く「権力のテクノロジー」に焦点を定めつつあざやかに分析する。
出典:筑摩書房公式サイト
『ミシェル・フーコー講義集成5 異常者たち コレージュ・ド・フランス講義1974‐75年度』ミシェル・フーコー、慎改康之訳
2002年
413頁
定価:6,160円(税込)
刑事精神鑑定
精神鑑定はいかなる種類の言説に属するのか
真理の言説と笑いを誘う言説
十八世紀の刑法における法定証拠
改革者たち
内的心証の原則
情状酌量
真理と正義との関係
権力のメカニズムにおけるグロテスクなもの
犯罪の心理学的かつ道徳的な分身〔ほか〕
犯罪者をめぐる精神医学と司法の連結への過程を検証し、近代西欧において“異常者”と呼ばれる一族の登場を可能にした“知”と“権力”を、精神鑑定およびセクシュアリティの告白についての歴史的分析から出発しつつ鮮やかに描き出す。
出典:筑摩書房公式サイト
『ミシェル・フーコー講義集成6 社会は防衛しなければならない コレージュ・ド・フランス講義1975‐76年度』ミシェル・フーコー、石田英敬・小野正嗣訳
2007年
309頁
定価:5,280円(税込)
講義とはなにか?
従属化された知
闘争についての歴史的知、系譜学と学的言説
系譜学の争点としての権力
権力についての法的理解と経済的理解
抑圧としての権力、戦争としての権力
クラウゼヴィッツの箴言の逆転
戦争と権力
哲学、および権力の限界
司法と王権〔ほか〕
<生政治>とファシズム、戦争と国家。フーコー権力論の転回点をなす系譜学的試み
ナチズムとスターリニズムを経た今日において権力とは何か。〈戦争〉を国家の母胎と見る歴史家の説を検証し、生政治の系譜学を指向する、フーコー権力論の一大転回点。
出典:筑摩書房公式サイト
『ミシェル・フーコー講義集成7 安全・領土・人口 コレージュ・ド・フランス講義1977-78年度』ミシェル・フーコー、高桑和巳訳
2007年
541頁
定価:7,150円(税込)
講義全体の見通し。生権力の研究
権力メカニズムの分析に関する五つの命題
法システム・規律メカニズム・安全装置。その二つの例。(a)盗みの処罰、(b)癩病・ペスト・天然痘の取り扱い
安全装置の一般的特徴(一)。安全空間
都市の例
十六‐十七世紀における都市空間の整備の三つの例。(a)アレクサンドル・ル・メートル『首都論』(一六八二年)、(b)リシュリュー、(c)ナント
安全装置の一般的特徴(二)。出来事との関係。統治術、偶然の取り扱い
十七‐十八世紀における食糧難の問題
重商主義者から重農主義者へ
出来事の取り扱いが安全装置と規律メカニズムでどのように異なるか〔ほか〕
古典主義時代に政治の舞台に登場した“統治”の概念―その系譜をキリスト教における“司牧”にまで遡り、さらに国家の権力行使が“領土”支配から“人口”管理に移行してゆくさまを描出、壮大な射程で新たな政治的“知”の誕生のメカニズムに迫る。
出典:筑摩書房公式サイト
『ミシェル・フーコー講義集成8 生政治の誕生 コレージュ・ド・フランス講義1978-79年度』ミシェル・フーコー、慎改康之訳
2008年
421頁
定価:6,050円(税込)
方法の問題
普遍概念は存在しないと想定すること
前年度講義の要約。国家理性にもとづく統治の制限された目標(外交政策)と、内政国家の無制限の目標(国内行政)
国家理性の外的制限の原理としての法権利
本年度の講義の展望。統治理性の内的制限の原理としての政治経済学
この研究全体に賭けられているもの。一連の実践と真理の体制との連結、そしてそうした連結による現実への組み入れの諸効果
自由主義とは何か
自由主義と十八世紀における新たな統治術の活用
自由主義的統治術の種別的特徴。(1)もはや単に法陳述の領域としてではなく真理形成の場所として市場が構成されるということ
方法の問題。狂気、刑罰制度、セクシュアリティをめぐって企図された探求に賭けられていたもの。「真理陳述の体制」の歴史の素描〔ほか〕
健康・衛生・出生率・寿命・人種などにより政治実践に対して提起される諸問題の合理化を試みる“生政治”を考察するために―ドイツ的形態の新自由主義およびアメリカ新自由主義を実証的に展望し、“ホモ・エコノミクス”の出現へと遡って市民社会を独自に分析する。現代史にフーコーが大きく踏み込んだ稀有な講義。“社会科学のアルケオロジー”の到達点。
出典:筑摩書房公式サイト
『ミシェル・フーコー講義集成9 生者たちの統治 コレージュ・ド・フランス講義1979-1980年度』ミシェル・フーコー、廣瀬浩司訳
2015年
448頁
定価:6,600円(税込)
セプティミウス・セウェルスの裁きの部屋。オイディプスの物語との比較
権力の行使と真理の現出化“=表明”(manifestation)。真なるものの純粋な現出化としてのアレテュルジー。アレテュルジーなきヘゲモニーはない
この権力と真理の関係が現代に至るまで恒常的に存在していたこと。二つの例。王宮、国家理性と魔女狩り(ボダン)
今年度の講義計画。真理による人間たちの統治の概念を練り上げること。知―権力の主題からの移動。権力概念から統治の概念へ(過去二年間の講義)。知の概念から真理の問題へ
権力行使と真理の現出化の関係を考える五つの方法。ボテロの原理、ケネーの原理、サン=シモンの原理、ローザ・ルクセンブルクの原理、ソルジェニーツィンの原理。これらの狭さ。合理的統治性の誕生に先立つ、統治と真理の関係。この関係は、功利的な知識より深い水準で取り結ばれる
統治と真理の諸関係(続き)
この関係の一例。『オイディプス王』の悲劇。ギリシア悲劇とアレテュルジー。オイディプスの王権の主題を中心とする戯曲の分析
オルトン・エポス、すなわち従わなければならない正しい言葉の表明の条件。一連の半分の法則。真理の手続きには神的・予言的半分と人間的な半分がある。シュンボロンの働き。神的なアレテュルジーと奴隷のアレテュルジーの比較。アレテュルジーの歴史的二形態、すなわち、神託による宗教的アレテュルジーと証言に基づく法的アレテュルジー。戯曲における両者の補完性
『オイディプス王』(続き)
本年度の講義の対象。真理陳述の手続きにおける「私」という要素。一人称で真を語ることは、どのような過程を経て、真理の現出化として認められるのか。人間を統治する術と自己アレテュルジーの関係〔ほか〕
“権力‐知”から“主体‐真理”へ―晩年の思考への深く静かな転回点。権力論から“真理による統治”の哲学への飛翔フーコー思想の転回を証す貴重なドキュメント。
出典:筑摩書房公式サイト
『ミシェル・フーコー講義集成10 主体性と真理 コレージュ・ド・フランス講義 1980-81年度』
おそらく、未刊行。
『ミシェル・フーコー講義集成11 主体の解釈学 コレージュ・ド・フランス講義1981-1982年度』ミシェル・フーコー、廣瀬浩司訳
2004年
634頁
定価:7,920円(税込)
西欧の歴史の中で、「主体」が、いかに変形をこうむって来たか―プラトンを端緒として、ストア派の哲学者やキリスト教の教父たちの思想を中心に「自己への配慮」の系譜を追究し、「真理」および「ロゴス」の問題そのものをも問う。フーコーの思想展開を考える上で決定的に重要な講義。
出典:筑摩書房公式サイト
『ミシェル・フーコー講義集成12 自己と他者の統治 コレージュ・ド・フランス講義1982-1983年度』ミシェル・フーコー、阿部崇訳
2010年
505頁
定価:6,490円(税込)
方法についての注釈
カントのテクスト「啓蒙とは何か」の分析
刊行に関する条件:雑誌
キリスト教世界の啓蒙とユダヤ教世界のハスカーラーの出会い:良人の自由
哲学と現在性
フランス革命についての問い
批判の二通りの継承
未成年状態という観念:本来的な無能力でもなく、権利の専横的な剥奪でもない
未成年状態から抜け出ること、批判という営みを行うこと
三つの『批判』の影〔ほか〕
政治におけるパレーシアとは何か―フーコー哲学の到達点を示す最晩年の講義。カント「啓蒙について」からパレーシア概念へ―稀有な哲学者が織りなす最晩年の思考の閃光。
出典:筑摩書房公式サイト
『ミシェル・フーコー講義集成12』
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『ミシェル・フーコー講義集成13 真理の勇気 コレージュ・ド・フランス講義1983‐1984年度』ミシェル・フーコー、阿部崇訳
2012年
468頁
定価:6,490円(税込)
認識論的諸構造と、真理表明術の諸形式
パレーシアに関する研究の系譜。自己自身に関する“真なることを語ること”の諸実践
自己への配慮の地平における生存の師
その主要な特徴としてのパレーシア
パレーシア概念の起源について
パレーシアの二重の意味
構造上の諸特徴。真理、契約、リスク
パレーシア的協定
パレーシア対弁論術
“真なることを語ること”の種別的方式としてのパレーシア〔ほか〕
パレーシア(勇気をもって真理を語る)概念についての考究を、政治におけるパレーシアに焦点を定めつつ古代哲学の読み直しを試みた前年の主題をうけてさらに深めてゆき、ソクラテスやキュニコス派を独創的なやり方で提示、ギリシア・ラテン思想とキリスト教との関係をも展望する。権力や死を前に真理を語る古代の哲学者の言説が、フーコー自身の病と死の地平から放たれるかのような稀有な輝きとともに繰り広げられてゆく、哲学的遺言とも言うべきフーコーの最終講義。
出典:筑摩書房公式サイト