『職業としての政治/職業としての学問』マックス・ウェーバー、中山元訳(日経BPクラシックス)
2009年
272頁
目次(収録作品)
職業としての政治
職業としての学問
マックス・ウェーバー(1864-1920)は20世紀を代表するドイツの社会学者。著書『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』で、世俗内禁欲を生活倫理とするプロテスタンティズムが近代資本主義発展の原動力となったと分析。戦後日本を代表する丸山真男、大塚久雄らの学者に大きな影響を与えた。
本書は、ウェーバーの残した重要な講演ふたつを収録した。第一次世界大戦で敗北したドイツ。全土が騒然たる革命の雰囲気に覆われていた1919年1月、ミュンヘンで『職業としての政治』の講演が行われた。政治とは何か、政治家という存在が担うべき役割とは何かを、血気にはやる学生を前に諄々と説いたウェーバー。
「現実のうちで貢献しようとしているものと比較して、世界がどれほどに愚かで卑俗にみえたとしてもくじけることのない人、どんな事態に陥っても、『それでもわたしはやる』と断言できる人、そのような人だけが政治への『召命』[天職]をそなえているのです」世界的な激動期にあたり、政治の役割が従来以上に増してきた今、本書は万人必読の書といえる。出典:日経BP SHOP
[関連]
『仕事としての学問 仕事としての政治』マックス・ウェーバー、野口雅弘訳(2018・講談社学術文庫)232頁
『職業としての政治』マックス・ウェーバー、脇圭平訳(2020・岩波文庫)170頁